
白内障
視力や視野に大きく影響する病気が多く、早期発見と迅速な治療が重要です。
糖尿病は血管が傷つく病気です。健全な血管がないと、健康な体は保てません。糖尿病になると、眼内に出血、増殖膜による網膜剥離など色々な合併症をおこします。
網膜の中心部分に膜が被さった状態が特に問題となります。ものが歪んで見えたり、視力が低下します。失明することはありません。
なお、黄斑前膜・黄斑上膜・網膜前膜はどれもほぼ同じと考えてください。
黄斑の網膜に孔が開いた状態です。近視が強くない限り、網膜剥離に発展することはほとんどありません。
しかし早期に手術した方が、より良好な視力を残せる確率が高くなります。
眼内に炎症が出て、眼内に濁りが出ることがあります。原因の精査と治療が必要です。
体には動脈と静脈があります。眼内の静脈が閉塞した状態が、網膜静脈閉塞症です。逃げ場所をなくした血液と血液成分は網膜内にあふれ、視力低下やゆがみを起こします。
硝子体出血は主に眼内の血管が切れることによって起こります。原因として、糖尿病網膜症、裂孔原性網膜剥離、網膜細動脈流破裂、加齢黄斑変性、ぶどう膜炎等で発症します。
🔷適応疾患
硝子体手術は、硝子体及び病的な組織を取り除くことで病気の原因を除去することを目的としておこなわれます。 適応疾患としては網膜剥離、糖尿病網膜症、黄斑円孔、黄斑前膜、ぶどう膜炎、網膜静脈分枝閉塞症、硝子体出血、硝子体混濁などがあげられます。
🔷手術方法
硝子体手術は約40年以上前に認められた手術ですが、眼科治療の中では経験と技術が必要とされる手術治療の一つです。最近では機器の改良、進歩に伴い手術方法も適応疾患も変わりつつあります。
手術は白目の部分に1ミリ以下の傷口を4箇所つくり、1箇所に注入針を固定して灌流液を入れ、残った3箇所から眼内を照らす照明器具と硝子体カッターを挿入します。
その後、角膜上にのせた特殊なコンタクトレンズを通して、眼内照明を頼りに硝子体カッターで硝子体を含め出血や増殖膜を細かく切りながら吸引切除します。
状況に応じて専用の眼内セッシを使用して網膜上にある非常に薄い膜組織の除去等を行います。手術時間は症例により異なりますが約20分から1時間で終了します。