こどもの弱視について
「弱視」とは、眼鏡やコンタクトレンズで矯正しても視力がでない目のことを言います。
裸眼視力が0.1以下であっても、眼鏡やコンタクトレンズで矯正して1.0以上の矯正視力がでれば「弱視」ではありません。
人間は生まれてすぐから、はっきり見えているわけではなく、生後1~2カ月くらいで、ものの形や色が分かるようになり、4カ月ぐらいで動くものを追って目を動かせるようになります。 1~2歳ぐらいの頃は、まだ解像度が低い見え方で細かい視標の判別は困難ですが、3~4歳くらいまでに1.0の視標が判別できるぐらいの矯正視力を持つようになり、最終的には両眼視機能(立体的にものを見る力)も含めて、6歳ぐらいまでに「視機能の発達」が完成します。
こどもの「弱視」にはおおきくわけて
1)「未熟児網膜症、先天奇形」など器質的な障害や疾病によるもの
2)「遠視や乱視といった屈折異常」が原因となって視機能の発達が途中でとまっているもの
の2種類があります。こどもの「弱視」で多いのは後者です。
幼少期に何らかの原因でピントのあった鮮明な像が網膜に映されないままだと、細かいものを見るための脳や神経の働きが十分に成長せず、視機能の発達が途中でとまってしまいます。